あの人は・・・☆その1
仕事の時、ジュリアはいつもパンツ姿だった。
グレイ、紺、黒の無地が大半で、時折、千鳥格子やタータンチェックが混じった。
形は決まって細身のシガレット。
夏はTシャツ、冬はタートルのセーター。
そして必ずジャケット。
彼女は、このジャケットというアイテムがこよなく似合う女性でした。
テーラード仕立てのシンプルなジャケットを、これほど爽やかに着こなせる女性は珍しい。
後ろをマイルドに刈り上げた褐色のショートヘアが格好のいい小さな頭によく馴染み、その頭から首、肩にかけての骨っぽく乾いた感じがジャケットの似合う一つの要因には違いないが、それだけではない。
その歩き方、脚の組み方、パンツに片手を入れてレンズを覗き込む立ち姿、男の人のように勢いよくエスプレッソを飲み干したり、見事なハンドルさぼきで運転したり、素足にローファーを履いていたり、といった諸々のディテールが彼女のジャケット姿をかっこよく見せています。
そんな感じだったんです。